中国恐るべし 四姑娘山

中国恐るべし 四姑娘山



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最近あらめて、中国の方々のパワーに再び驚かされております。

そう中国といえば、大変印象に残っているシーンがあります。

留学とは別で、以前ひとりバックパックで中国の四川省を旅行をしていた際に、
遭遇した話です。

成都からバスで、6000m級の四姑娘山の麓を目指していた時、

大変な豪雨で、いたるところでがけ崩れがおこり、道が壊れておりました。

本当に土砂崩れ、完璧に道はありません。よくテレビで見る土砂くずれです。

しかし中国のお国柄なのか?、そんなことお構いなし。

一方は崖で、さらに土砂崩れしているのですが、

なんと普通のバスで突進していきます。

しかも、待てばいいのに、反対車線の車の運転手も、

まるでこちらの運転手と因縁のチキンレースかなにかでもしているように

正面から進んできます。

正直私はちびりそう。

しかし中国人は平気そう。

いや、よく見ると中国人の乗客の皆様も、じつは不安顔そう。

案の定、私の乗っていたバスは、態勢をくずし、

後ろのタイヤが空回り、よくあるテレビのドラマのワンシーンのように

バスの後輪がウィーンと空回り、ケツが半分中に浮いております。

「あああああ、もうこんなところでおしまいか」

とぐったりしていると、神様のおかげか、

奇跡的にバスが土を捉え、なんとかバスは動きだします。

「ああああああああああ、よかった、ほんとよかった、
ほんとに。」

さすがに、もう進まず、
もうここで道の復旧を待つため待機だねとほっとしたのもつかの間

なんと!!バスは止まる気配を見せずさらに進んでいくじゃあぁ ありませんか!!

「なんなんだあああああああああああ」

心は怒りを通り越して絶望です。

また運転手さんのチキンレースにつきあわなきゃなりません。

いや、まてよ、このドライバーさんは、もしかすると、

「目的地には絶対何がなんでもついてやる。
私の辞書に言い訳なんて文字はありえません」

というような、目標に向かう姿勢が半端ない、大変意識の高い、

尊敬に値するハートの持ち主の方なのかもしれません。
しかし、その後も、残念ながらいたるところで土砂崩れ。

ドライバーさんは止まる気配もみせず、どんどん突っ込んでいきます。
さらには、まさにいま落ちたであろうバスが一台、
道路脇5mほど下に横転しておりました。

「そういえばモロッコにいったときも山からバスが落ちてたな、

あのときは10mほど落ちてたかな、

バスってもともと山から落ちる用にできているものなのかもしれない

それがバスにとってのしあわせな最期ってやつかもしれないな」

と頭が思考停止寸前になりかけながら、ただただ無事を祈ること数時間。。。
結局ドライバーさんの目標を達成する強い意志??のおかげで、

この状況なら目的地に着かなくても、たぶん不可抗力ってやつじゃない、きっと、

というような大変過酷な状況にも関わらず、

定刻から若干遅れのみで目的地に着いたのでした。

中国での恐るべきパワーを体験させていただいた、

今もありありと覚えているお話でした。